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書評:友だち幻想 ――人と人の〈つながり〉を考える

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友達幻想-1

どうも、読書男子のむたっくす(@mutaxlog)です。

菅野仁さんの『友だち幻想 ――人と人の〈つながり〉を考える』を読みました。

コミュニケーションの考え方として、新たな発見があったので紹介しておきます。

友達が大切、でも友達が重苦しい

まずは冒頭から、少し引用します。

身近な人との親しいつながりが大事だと思っていて、そのことに神経がすり減るぐらい気を 遣っている。なのにうまくいかないのは、なぜなのでしょうか。  友だちが大切、でも友だちとの関係を重苦しく感じてしまう。そうした 矛盾 した意識をつい持ってしまうことはありませんか。  こうした問題を解きほぐして考え直すためには、じつは、これまで当たり前だと思っていた「人と人とのつながり」の常識を、根本から見直してみる必要があるのではないかと思うのです。

友人関係ってやっぱり難しいですよね。

特に最近は、メールやラインのやり取りだと、相手へのレスポンスに制限時間が設けられているようで、余計に神経すり減らします。

LINEの返信を躊躇して未読のままでとどめちゃう僕みたいな人は、「人との関係のとり方」を考え直してみるほうがいいのかも知れませんね。

 

他者とのつながり

いくら親しい人間であっても、自分が知らないことがあるし、自分とは違う性質を持っているということに着目してみましょう。これを「異質性」 といいます。どんなに気の合う、信頼できる、心を許せる人間でも、やはり自分とは違う価値観や感じ方を持っている、「異質性を持った他者なのである」ということは、すべての人間関係を考えるときに、基本的な大前提となると私は考えます。

「他者は自分ではない」ということは、結構忘れがちかも知れません。

喧嘩の原因は、「どうしてわかってくれないんだ!」がほとんどの根本にありますし。

相手の幸せを考える上でも、「他者≠自分」ということを認識しておく必要がありますよね。

 

私たちにとって「他者」という存在がややこしいのは、「脅威の源泉」であると同時に、「生のあじわい(あるいはエロス) の源泉」にもなるという 二重性 にあるのです。

ここでいう「生のあじわい」というのは筆者の言葉で、「生きてきて、「ああ、よかったな」とか、「素敵だな」「うれしいな」などという、 肯定的 な感情の総体」のことです。

例えば、「上司や友人にほめられた」り、「恋人に自分を受け入れてもらう」といった、他者との関わりからくる幸福などがそれにあたります。

他者が「脅威の源泉」と「生のあじわい」の二重性を持っているからこそ、ぼくらは他者との関わりを断つことができない、と筆者は言っています。

確かに会社の上司は恐ろしいですが、仕事のことなどで褒められるとやはり嬉しいですからね。

だとすれば、いかにして他者からの脅威を減らし、生のあじわいを最大限に受け取るかということが、人と人とのつながりを考える上で必要なのかも知れませんね。

 

並存性という考え方

現代社会においては、「気の合わない人」といっしょの時間や空間を過ごすという経験をせざるを得ない機会が多くなっているのです。だから「 気の合わない人と一緒にいる作法」ということを 真剣 に考えなければならないと思います。そしてそれが、「並存性」というキーワードで私が表そうとしている中味です。

「もし気が合わないんだったら、ちょっと距離を置いて、ぶつからないようにしなさい」と言ったほうがいい場合もあると思います。  これは「冷たい」のではありません。無理に関わるからこそ、お互い傷つけ合うのです。

ここ、目からウロコでした。

普通人と人とのつながりを考えると言うと、「みんなで仲良くしよう」だとか「嫌いな人のいいところを見つけよう」といった、いわゆる聖人君主的な発想になりがちなのですが、ここでは気の合わない人とは無理に付き合わなくてもいいのでは?という提案がなされています。

ただし「他者≠自分」である以上、どうしたって合わないところはあるし、合わない人だっています。

そういう人と無理に合わせようとするとお互いに消耗するので、「やりすごす」ことも選択肢てみては?と提言されているわけですね。

 

まとめ

この本は人とのコミュニケーションに悩んでいる、でも「みんな仲良く」といった付き合い方は疲れそう、と悩んでいる方におすすめです。

誰とでも「無理に」仲良くしようとするのではなく(無理に、というのがポイント)、それでも付き合いにくい人とはどうやってつきあっていくのk

 

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